第21回都市対抗野球大会

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“日本社会人野球協会会報1950”. 2023年10月27日閲覧。第21回都市対抗野球大会(だい21かいとしたいこうやきゅうたいかい)は、1950年8月6日から8月14日まで後楽園球場で開かれた都市対抗野球大会である。

概要

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  • 1949年のシーズンオフ、プロ野球が2リーグに分裂するとともにチーム数が8から15へと大量に膨れ上がった。そのためプロ野球チームによる社会人野球選手の乱獲が始まり、100人近い選手が社会人野球からプロ野球に活躍の場を移した。そのため、前回大会を制した星野組は解散するなどの影響を受けた。
  • 大会レベルの低下を懸念した主催者は、「予選敗退チームから有望選手を期間限定で借り受けて、地域最強のチーム同士を競わせれば良い」という小野三千麿・毎日新聞記者のアイディアを採用、現在まで都市対抗野球の大きな特徴となった補強選手制度が編み出された。
  • 上述のように前回優勝の星野組が解散したため、大会に参加したのは地区予選を勝ち上がった19チーム。優勝したのは大阪の新鋭・全鐘紡。日本生命を予選で破り、日本生命の主力選手を補強してうまくチームを編成し、初優勝を飾った。
  • GHQ・ダグラス・マッカーサー元帥の意向で、今大会の優勝チームを主体としたチームと、全米優勝チームが9月に試合が行われることとなり、全鐘紡を中心とした全日本アマチュアの代表チームが編成され、東京と大阪でアメリカ代表の「ケープハーツ・チーム」と5試合を行った。戦績は日本の1勝4敗だった。

出場チーム

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  • 函館市・函館太洋倶楽部(2年連続14回目)
  • 山形市・山形ハッピー(初出場)
  • 鹿沼市・古沢建設(2年連続2回目)
  • 東京都・熊谷組(初出場)
  • 横浜市・横浜金港倶楽部(5年連続6回目)
  • 川崎市・川崎トキコ(3年ぶり2回目)
  • 新潟市・新潟クラブ(2年連続2回目)
  • 吉原市・大昭和製紙(3年連続3回目)
  • 名古屋市・愛知産業(5年連続5回目)
  • 四日市市・東洋紡富田(2年ぶり2回目)
  • 大津市・東洋レーヨン(初出場)
  • 京都市・京都大丸(2年連続2回目)
  • 大阪市・全鐘紡(初出場)
  • 神戸市・神戸クラブ(2年ぶり12回目)
  • 高砂町・鐘淵化学(2年ぶり2回目)
  • 広島市・広島クラブ(初出場)
  • 徳島市・日本通運四国(初出場)
  • 八幡市・八幡製鉄(3年連続15回目)
  • 熊本市・熊本鉄道局(初出場)

大会

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1回戦

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  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
神戸クラブ 0 1 1 0 0 0 0 0 0 2
日本通運四国 0 0 0 0 0 1 2 0 X 3

勝:東藤 敗:猿丸 本:森田(神戸)

  • 第2試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
東洋レーヨン 2 1 0 1 0 0 0 0 2 6
新潟クラブ 0 2 0 0 0 0 0 0 0 2

勝:鈴木輝 敗:鈴木実

  • 第3試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
函館太洋倶楽部 0 0 1 0 0 0 0 0 1 2
東洋紡富田 0 0 2 2 1 0 3 0 X 8

勝:岩城 敗:若山

2回戦

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  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
山形ハッピー 0 1 0 0 0 0 0 1 0 2
古沢建設 0 0 1 0 3 4 0 0 X 8

勝:金子 敗:富村 本:藤咲(古沢)

  • 第2試合-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
熊谷組 0 0 0 1 0 0 0 0 0 4 5
鐘淵化学 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1

勝:岩崎 敗:山根 本:櫛田(熊谷組)

  • 第3試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
愛知産業 0 0 0 2 0 2 0 0 0 4
広島クラブ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:渋谷 敗:馬明 本:長尾(愛知)

  • 第4試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
全鐘紡 1 0 1 5 0 1 0 0 6 14
横浜金港倶楽部 0 0 3 0 0 0 1 0 0 4

勝:山村兄 敗:間山
※全鐘紡は1試合チーム最多二塁打(8本)を記録(現在は大会最多タイ記録)。
平部(全鐘紡)は1試合個人最多二塁打(4本)を記録。

  • 第5試合-延長10回
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
京都大丸 0 0 0 0 4 0 0 0 6 5 15
川崎トキコ 0 0 3 1 0 0 3 0 3 2 12

勝:溝部 敗:稲葉

  • 第6試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本通運四国 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
大昭和製紙 2 0 0 0 0 0 2 1 X 5

勝:小川 敗:渡辺 本:笠屋(日通四国)

  • 第7試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
八幡製鉄 1 3 4 0 0 2 0 1 0 11
東洋レーヨン 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:浜崎 敗:鈴木 本:増田、井原(以上八幡)

  • 第8試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
熊本鉄道管理局 0 0 1 0 0 0 0 5 0 6
東洋紡富田 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1

勝:村上 敗:岩城

準々決勝

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  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
古沢建設 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
大昭和製紙 1 1 0 0 3 0 2 0 X 7

勝:小川 敗:金子 本:石坂(大昭和)

  • 第2試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
熊谷組 0 2 0 0 1 0 0 0 0 3
愛知産業 2 0 0 0 0 0 0 0 0 2

勝:米久保 敗:渋谷 本:木下(愛知)

  • 第3試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
全鐘紡 0 0 0 0 1 0 2 0 0 3
八幡製鉄 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1

勝:山村 敗:山田

  • 第4試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
京都大丸 0 0 0 0 0 2 2 0 1 5
熊本鉄道管理局 0 0 1 0 0 0 1 0 0 2

勝:大西 敗:岡本 本:岩本(熊本)、坂元、羽川(以上大丸)

準決勝

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  • 第1試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大昭和製紙 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
熊谷組 0 1 0 0 0 1 0 1 X 3

勝:岩崎 敗:小川 本:櫛田(熊谷組)

  • 第2試合
1 2 3 4 5 6 7 8 9
全鐘紡 3 0 0 4 2 0 0 0 0 9
京都大丸 0 0 0 0 0 0 1 5 0 6

勝:岸山 敗:打田 本:高橋(全鐘紡)、坂元(大丸)

3位決定戦

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  • 3位決定戦
1 2 3 4 5 6 7 8 9
大昭和製紙 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
京都大丸 0 0 0 0 0 0 0 0 1x 1

勝:大西 敗:小川

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
全鐘紡 2 1 0 0 0 0 2 1 0 6
熊谷組 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1

勝:片山 敗:小原 本:高橋(全鐘紡)
(全鐘紡は初優勝)

表彰選手

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  • 橋戸賞 高橋久雄右翼手(全鐘紡)
  • 久慈賞 櫛田由美彦捕手(熊谷組)

脚注

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  1. ^ “日本社会人野球協会会報1950”. 2023年10月27日閲覧。

外部リンク

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  • 日本社会人野球協会会報1950

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