テネリフェ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(から転送)
テネリフェ島
Tenerife
image
所在地 image スペイン
所在海域 大西洋
座標 北緯28度19分 西経16度34分 / 北緯28.317度 西経16.567度 / 28.317; -16.567座標: 北緯28度19分 西経16度34分 / 北緯28.317度 西経16.567度 / 28.317; -16.567
面積 2,034 km²
最高標高 3,718 m
image
テネリフェ島の位置
image プロジェクト 地形
テンプレートを表示

テネリフェ島(テネリフェとう、Tenerife)は、大西洋にあるスペイン領カナリア諸島に属する島。面積は2,034km2、人口は899,833人(2008年)で、共にカナリア諸島内で最大である。諸島最大の都市であり、カナリア諸島自治州の州都サンタ・クルス・デ・テネリフェが島の北東部にある。この島は元々火山島であり、スペインの最高峰、テイデ山 (3,718 m) がある。

交通手段としては、テネリフェ・ノルテ空港、テネリフェ・スール空港の2つの空港があり、フェリーも就航している。島内の主な公共交通としてバスが運行されているが、2007年にテネリフェ・トラム(路面電車)が開通した。島はカナリア諸島で最大の経済を持ち、群島のGDP(国内総生産)をリードしている。

歴史

]

15世紀まで、ヨーロッパ最古の石器文化を営むグアンチェ族(北アフリカのベルベル系の部族)が原住民として暮らしていた。

1496年、スペインのカスティーリャ王国に征服され、以降、アメリカ大陸へ横断するための重要な中継地として発展。この頃建築された王宮や教会、修道院、貴族の邸宅が世界遺産のサン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナや、オロタバなど数々の街に残っている。

ヨーロッパよりいち早く新大陸の物品や文化が入った。その時持ちこまれた物で、スペイン本土には現存しない作物や戦利品、建築様式が残り、独特の文化が根付いている。 1832年1月6日、ダーウィンが乗ったビーグル号がやってきた。しかし、コレラを恐れた当局が上陸を禁じた。

近代では1852年フリーポート宣言をし、関税免除の自由貿易港として栄えた。1800年代後半には豪華ホテルが建設され始め、現在のようなリゾート地になった。

1977年3月27日に、テネリフェ島のロス・ロデオス空港でテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故が発生した。滑走路上で2機のボーイング747型機同士が衝突し、両機の乗客乗員644人のうち583人が死亡した。死者数においては、アメリカ同時多発テロ事件を除けば、史上最悪の航空事故である。

2023年8月、島が熱波に見舞われる。同月15日、島北東部の渓谷で山火事が発生。制御不能になる規模に延焼したことから、同月17日には住民3000人が避難を行った

気候

]

1年を通して比較的温暖な気候である。そのため、ドイツ人が多く訪れるリゾート地である(空港や博物館にはドイツ語の案内が多数見られる)。

気象データ 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
Ø 日照時間/日 5,9 6,6 7,1 7,7 8,8 9,8 10,6 9,8 8,5 6,9 5,9 5,5
大気温度 (°C) 17,9 17,9 18,6 19,0 20,4 22,2 24,3 25,0 24,3 22,8 20,6 18,7
水温 (°C) 19 18 18 18 19 20 21 22 23 23 21 20
降水量/日 5 5 5 3 1 0 0 1 1 3 5 6

主な観光地

]
image
テネリフェ島にはスペイン国内の最高峰・テイデ山を擁する

美しい自然が島じゅうにあふれており、観光地としての産業も発達している。

  • サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ - スペインが大航海時代に築いた美しい都市。ラ・ラグーナと呼ばれることが多い。世界遺産に登録されている。
  • テイデ山 - スペイン国内最高峰(3718m)。これも世界遺産に登録されている。
  • 聖体祭とサン・イシドロの巡礼 - 19世紀発祥の祭りで、式典は歴史地区の通りに自然の花のカーペットを敷き詰めることから始まる。巡礼は市の守護聖人と聖女であるサン・イシドロとサンタ・マリア・デ・ラ・カベサの像を信者達が担いで行進で、両聖者に産物と土地の捧げ物をする。

テネリフェ島出身の著名人物

]
  • セルヒオ・ロドリゲス - バスケットボール選手(NBA選手)。
  • オスカー・ドミンゲス - シュルレアリスムに属する画家・美術家。
  • ジョゼ・デ・アンシエタ - 16世紀のイエズス会の宣教師。 カトリック教会の聖人。
  • ペドロ・ロドリゲス -SSラツィオに所属するサッカー選手。SSラツィオ
  • マリア・デ・レオン・ベジョ・イ・デルガド - ローマ・カトリック教会の神秘家。
  • ペトロ・ド・ベタンクール - 17世紀のフランシスコ会の宣教師。 カトリック教会の聖人。
  • アマロ・ロドリゲス・フェリペ - 海賊の黄金時代における最も有名な海賊の一人。

映像

]
  • BS TBS2019年4月21日放映 世界遺産「巨大カルデラ!スペイン」

脚注

]
  1. ^ Macromagnitudes de Canarias por Islas (2015)
  2. ^ パトリック・トール著、平山廉監修、南條郁子、藤丘樹実訳 『ダーウィン』 《「知の再発見」双書99》 創元社 2001年 33ページ
  3. ^ “スペイン領テネリフェ島で山火事 3000人が避難”. AFP (2023年8月18日). 2023年9月9日閲覧。
  4. ^ “聖体祭とサン・イシドロの巡礼”. スペイン政府観光局. 2023年9月27日閲覧。

参考文献

]

関連項目

]
  • テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故 - 世界最多の死者(2025年現在)を出した航空事故
  • CDテネリフェ - テネリフェ島を本拠地とするサッカークラブ
  • アウディトリオ・デ・テネリフェ - テネリフェのランドマーク
  • カンデラリア - カトリックの巡礼地

ウィキペディア, ウィキ, 本, 書籍, 図書館, 記事, 読む, ダウンロード, 無料, 無料ダウンロード, 携帯電話, スマートフォン, Android, iOS, Apple, PC, ウェブ, コンピュータ, テネリフェ に関する情報, テネリフェ とは何ですか? テネリフェ とはどういう意味ですか?

0 返信

返信を残す

ディスカッションに参加しますか?
自由に投稿してください!

返信を書く

必須項目は*で表示されています *