塩化オキサリル

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塩化オキサリル
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Oxalyl chloride
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  炭素, C
  酸素, O
  塩素, Cl
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物質名
識別情報
CAS登録番号
  • 79-37-8 image
3D model (JSmol)
  • Interactive image
ChemSpider
  • 59021 image
ECHA InfoCard 100.001.092
EC番号
  • 201-200-2
PubChem CID
  • 65578
RTECS number
  • KI2950000
UNII
  • R4Y96317DW image
CompTox Dashboard (EPA)
  • DTXSID3058822
性質
化学式
C
2
O
2
Cl
2
モル質量 126.92 g·mol−1
外観 無色の液体
匂い ホスゲンのような
密度 1.4785 g/mL
融点 -16℃
沸点 63 ~ 64℃ at 1.017 bar
水への溶解度
水と反応する
屈折率 (nD) 1.429
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
毒性、腐食性、催涙性
GHS表示:
絵表示
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重要な用語
Danger
危険性報告
H314, H331
予防報告
P261, P280, P305+P351+P338, P310
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
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3
1
2
W
安全データシート (SDS) External MSDS
関連する物質
関連するカルボン酸塩化物
  • 塩化マロニル
  • 塩化スクシニル
  • ホスゲン
関連物質
  • シュウ酸
  • シュウ酸ジエチル
  • オキサミド
  • オキサリルヒドラジド
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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塩化オキサリル(えんかオキサリル, oxalyl chloride)は構造式 (COCl)2で表される化合物である。シュウ酸の2つのカルボン酸がカルボン酸塩化物となった構造を持つ、無色の液体である。有機合成化学においてよく用いられる。シュウ酸を五塩化リンで処理すると得られる。

有機化学への応用

]

酸塩化物の合成

]

有機合成化学では、カルボン酸を対応する酸塩化物へと変換する際によく用いられる。塩化チオニルと同様、塩酸などの揮発性の副生成物が発生する。

塩化オキサリルは比較的マイルドで、より選択性のある試薬だと考えられている。触媒量のジメチルホルムアミドを添加することが多い。

芳香族化合物のアシル化

]

塩化アルミニウムの存在下で芳香族化合物と反応し、対応する酸塩化物を発生させる。この反応はフリーデル・クラフツ反応として知られている。続く加水分解により、対応するカルボン酸が生成する。

ジエステルの合成

]

他の酸塩化物と同様、アルコールと反応するとエステルが生成する。

この反応はピリジンのような塩基の存在下で行われることが多い。なおフェノールと反応するとフェニルオキサリルエステルを生成するが、この反応はサイリュームに応用されている。

アルコールの酸化

]

塩化オキサリルとジメチルスルホキシド、トリエチルアミンを組み合わせると、アルコールを対応するアルデヒドやケトンへと酸化できる。この反応はスワーン酸化として知られている。

危険性

]

水と激しく反応し、塩化水素を発生する。

参考文献

]
  1. ^ a b Nomenclature of Organic Chemistry: IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). p. 797. doi:10.1039/9781849733069-FP001. ISBN 978-0-85404-182-4 
  2. ^ Oxalyl chloride: odor
  3. ^ a b c d e Oxalyl chloride MSDS
  4. ^ Salmon, R. "Oxalyl Chloride" in Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis 2001, John Wiley & Sons, New York.DOI: 10.1002/047084289X.ro015
  5. ^ Vogel, A.; Steffan, G.; Mannes, K.; Trescher, V. "Oxalyl chloride" DE 78-2840435 19780916.Chemical Abstracts Number 93:94818
  6. ^ Neubert, M. E.; Fishel, D. L. (1990). “Preparation of 4-Alkyl- and 4-Halobenzoyl Chlorides: 4-Pentylbenzoyl Chloride”. Organic Syntheses (英語).{{cite journal2}}: CS1メンテナンス: 複数の名前/author (カテゴリ); Collective Volume, vol. 7, p. 420
  7. ^ Sokol, P. E. (1973). “Mesitoic Acid”. Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 5, p. 706

外部リンク

]
  • 日本国 国立環境研究所 Webkis-plus シュウ酸ジクロリド

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