フランス語圏

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フランス語圏の分布 フランス語を母語とする話者が多数を占める国や地方自治体(藍色)、公用語となっている国(青)、第二言語として用いられている国や地方自治体(空色)

フランス語圏(フランスごけん、: Francophonie)とは、公用語や準公用語にフランス語が設定され、フランス語がその地域で重要な言語のひとつになっている国・地域の総称。

フランス語圏の国は、西欧とフランスの旧植民地が広がっていたアフリカ北西部に多い。総話者数は全世界で約3億4000万人に達する。

概要

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フランスの地理学者であるオネジム・ルクリュ(フランス語版)は、自著・『France, Algérie et colonies』(1880年)にて、フランス語の話者を「フランコフォン (francophone)」と、その言語共同体を「フランコフォニー (francophonie)」と、それぞれ呼んだ。ここから転じて現在では、フランス語圏についても「フランコフォニー」と呼ばれることがある。

フランス語は、かつてヨーロッパにおける外交語として広く流通していた実績もある。英語に次ぐ第二外国語として欧米を中心に広く学ばれており、国際連合や国際オリンピック委員会の公用語にも採用されている。世界約50カ国以上で話されている。

フランス語が国語・共通語・公用語の地位にある国・地域

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フランス語は帝国主義の影響でかなり広範囲に伝播したため、方言も多種多様である。ケベック方言はまだしも、ハイチ・クレオールやインド洋諸国で話されているフランス語系ピジンなどはそのフランス語の多様性をよく示しているといえる。

情報源:Ethnologue report for language code FRN

ヨーロッパ

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ベルギー、ブリュッセルにある多言語の標識
  • image フランス(公用語)
  • image ベルギー(オランダ語、フランス語、ドイツ語が公用語)
  • image スイス(ドイツ語、フランス語、イタリア語ロマンシュ語が公用語)
  • image モナコ(公用語)
  • image ルクセンブルク(公用語、国語はルクセンブルク語。他にドイツ語も公用語)
  • image ヴァッレ・ダオスタ州(イタリア北西部の特別自治州。イタリア語とフランス語が公用語)
  • image ガーンジー(イギリス王室領。英語とフランス語が公用語)
  • image ジャージー(イギリス王室領。英語とフランス語が公用語)

アフリカ

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エジプト、アレクサンドリアにある多言語の標識。
エジプトでは公用語のアラビア語以外にフランス語も浸透している。
  • image ガボン(公用語)
  • image カメルーン(公用語、他に英語も公用語)
  • image ギニア(公用語、主要言語は、マリンケ語・プル語・スス語)
  • image コートジボワール(公用語)
  • image コモロ(公用語、他にアラビア語、コモロ語も公用語)
  • image コンゴ共和国(公用語、主要言語は、リンガラ語・ムヌクツバ語)
  • image コンゴ民主共和国(公用語、主要言語は、コンゴ語・リンガラ語・ルバ・カサイ語・コンゴ・スワヒリ語)
  • image ジブチ(公用語、他にアラビア語も公用語)
  • image セーシェル(公用語、他に英語も公用語)
  • image セネガル(公用語、主要言語は、ウォロフ語・ジョラ語・セレール語・ソニンケ語・プル語・マリンケ語・マンディンカ語)
  • image チャド(公用語、他にアラビア語も公用語)
  • image トーゴ(公用語、主要言語は、エウェ語・カビイェ語)
  • image ニジェール(公用語、主要言語は、ハウサ語・ザルマ語・タマジャク語・フルフルデ語・カヌリ語・アラビア語・ツブ語(英語版)(ダザガ語、テダ語(英語版))・ゴウルマンチェマ語(英語版)ブドゥマ語(フランス語版)・タサワク語)
  • image ブルキナファソ(公用語、主要言語は、モオレ語・フルフルデ語・ジュラ語・ゴウルマンチェマ語(英語版)ブヮム語(英語版)・ダガリ語・サモ諸語(フランス語版)ロビ語(フランス語版)リエレ語(英語版)・セヌフォ語)
  • image ブルンジ(公用語、主要言語は、ルンディ語)
  • image ベナン(公用語)
  • image マダガスカル(公用語、他にマダガスカル語も公用語)
  • image モーリシャス(公用語、他に英語も公用語)
  • image ルワンダ(公用語)(他にルワンダ語・英語、スワヒリ語も公用語)
  • image 中央アフリカ(公用語、主要言語は、サンゴ語)
  • image 赤道ギニア(第二公用語、スペイン語が第一公用語、ポルトガル語が第三公用語)
  • image マヨット(公用語、フランス海外県)
  • image レユニオン(公用語、フランス海外県)
  • image アルジェリア(公用語にはなっていないが、準公用語的扱いで広く通用。アラビア語が公用語)
  • image チュニジア(公用語にはなっていないが、準公用語的扱いで広く通用。アラビア語が公用語)
  • image マリ(公用語ではないが、かつて公用語だった。公用語はバンバラ語ボム語(フランス語版)ボゾ語(英語版)・ドゴン諸語・フラニ語・アラビア語ハッサニア方言・ママラ語(フランス語版)・マニンカ語・ソニンケ語・ソンガイ語(英語版)・セヌフォ語・タマシェク語・シャソンガサンゴ語(英語版)。)
  • image モーリタニア(公用語にはなっていないが、準公用語的扱いで広く通用。アラビア語が公用語)
  • image モロッコ(公用語にはなっていないが、準公用語的扱いで広く通用。アラビア語とベルベル語が公用語)

アメリカ

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  • image カナダ(英語とフランス語が公用語。ケベック州の唯一の公用語。ニューブランズウィック州とユーコン準州は、英語とフランス語が公用語。ノースウェスト準州は、英語とフランス語ならびにイヌクティトゥット語やクリー語などの先住民言語が公用語)
  • image ルイジアナ州(アメリカ合衆国の州。法的な公用語の指定はないが、事実上、英語とフランス語)
  • image サンピエール島・ミクロン島(公用語、フランス自治領)
  • image ハイチ(ハイチ語とフランス語が公用語)
  • image グアドループ(公用語、フランス自治領)
  • image サン・マルタン(フランス自治領)
  • image サン・バルテルミー(フランス自治領)
  • image マルティニーク(フランス自治領)
  • image フランス領ギアナ(フランス海外県)

アジア・オセアニア

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  • image バヌアツ(公用語)(他にビスラマ語・英語も公用語)
  • image ニューカレドニア(公用語、フランス自治領)
  • image フランス領ポリネシア(公用語、他にタヒチ語も公用語。フランス自治領)
  • image ウォリス・フツナ(フランス自治領)
  • image レバノン(公用語にはなっていないが、準公用語的扱いで広く通用。アラビア語が公用語)

脚注

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[脚注の使い方]
  1. ^ [Franco scope|https://www.outils-odsef-fss.ulaval.ca/francoscope/]
  2. ^ 西山教行 (2003年). “フランコフォニーの成立と展望” (PDF). 2020年2月10日閲覧。
  3. ^ “フランコフォニー(フランス語圏)” (PDF). 在日フランス大使館 (2001年). 2010年11月28日閲覧。

参考文献

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  • Dennis. E. Ager, Sociolinguistics and Contemporary French, Cambridge University Press, 1991, ISBN 0521397308
  • Rodney. Ball, The French-Speaking World, Routledge, 1997, ISBN 0415129877

関連項目

]
  • フランス植民地帝国
  • フランスの行政区画
  • フランス語を公用語とする国の一覧
  • ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧
  • フランコフォニー国際機関

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